中国・四川大地震:地震で負傷、段志秀さんに日本製の義足贈る /兵庫
◇「歩いても痛くない。幸せ」−−費用負担のNPOに感謝
中国・四川大地震(08年)で左足を失い、義足作りのために来日した女子高校生、段志秀さん(17)の義足が28日、大阪府大東市の義足メーカー「川村義肢」で完成した。
さっそく装着して歩いた段さんは、「歩いても痛くない。とても私に合っていて幸せです」と笑顔を見せていた。【小坂剛志】
段さんは、授業中に被災。校舎の下敷きになり、手術で左足を切断した。その後、香港の支援団体に義足を提供されたが、脚と義足の間が擦れるなどして、痛がっていた。
今回の来日は、四川支援を続けている中国人歌手、李広宏さん(49)=西宮市=らが、「段さんに日本製の義足をプレゼントしよう」と、計画して実現。
今月19日に来日し、同社でサイズなどを調整していた。
新しい義足をつけた段さんは周辺を歩き回ってみて、「もう痛くない」と感動。義足費用を負担した、
NPO法人「日中教育人材交流協会」(西宮市)の八木良三さん(70)に「ありがとう、おじいちゃん」と言って握手を交わした。
八木さんも「まるで本当の足のように見える。新しい義足をずっと使ってもらえたら」と、感慨深げに見守っていた。
新しい義足で行ってみたい場所を問われた段さんは、「日本の本屋に行って、大好きな村上春樹の本を買いたい」と笑顔で話した。
段さんは来月3日に帰国。来年は大学受験で、将来は日本の大学院を志望しているという。
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100429ddlk28040372000c.html