◇県民の理解と協力支えに−−吉野川NGO「TICO」
アフリカ南部のザンビアやカンボジアを中心に、保健医療・農村開発の分野で支援活動を行う
国際協力NGO「TICO(ティコ=トクシマ・インターナショナル・コーポレーション)」(吉野川市山川町)が30日、活動報告会を行う。
報告会を前にスタッフの話を聞くと、活動の裏に多くの県民の理解と協力が垣間見え、
徳島と世界のつながりを感じることができた。【深尾昭寛】
TICOは93年に発足。ザンビア、カンボジアでの救急救命システム運用支援などのほか、
サハラ砂漠以南の大干ばつ(02年)を教訓に、水・食料の確保、医療・教育環境の整備を通じて、干ばつに強い村を作る取り組みに挑んでいる。
理事の福士庸二さん(49)は「こうした活動を徳島の人たちが支えてくれている」と指摘する。
例えば美馬市木屋平では、ユズ畑の収穫で上がる収益が、活動に寄付されている。また99年には住民がザンビアを訪ね、現地で水道を整備した。
「木屋平ではかつて、住民が自分たちで水道を引いていた。それがザンビアで生きたというのは面白いですよね」と福士さんは話す。
吉野川市鴨島町の森山小学校からは毎年、アルミ缶回収の収益が寄付される。
現地小学校の消火器購入費用などに活用されており、TICOでも同小での毎年の成果報告を欠かさない。
事務局の庄田多江さん(27)と瀬戸口千佳さん(26)は、「地域の小学校と、私たちの活動が結びついていてうれしい。
国際協力というと、すごく特別に思われがちだが、もっと身近に感じてもらえれば」と目を輝かせる。
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20100411ddlk36040372000c.html