STマイクロがG級オーディオ・アンプを投入、待機時消費電流は従来比1/4
2010/04/06
前川慎光
STマイクロエレクトロニクスは、携帯電話機や携帯型音楽プレーヤ、ゲーム機といった携帯型電子機器に向けて、
消費電力が小さいことが特長のオーディオ・アンプIC「TS4621」を発売した(図1、発表資料)。
http://www.eetimes.jp/files/images/news/201004/p2490d_2_280px.jpg 増幅するオーディオ信号の振幅の大小に応じて、駆動電圧を切り替える「G級」を採用した品種である。具体的には、
信号の振幅がしきい値より大きいときは高い駆動電圧を供給し、信号の振幅がしきい値より小さいときは低い駆動
電圧を供給することで、利用時間全体での消費電力を抑えられる。「当社としてG級の採用は初」(同社)。
具体的には、静止時の消費電流は1チャネル当たり0.6mA。AB級方式を採用した従来の「TS4601」に比べて1/4に
減ったとする。出力電力が100μWのときの動作時電流は1チャネル当たり2.1mAである。
利得の範囲は−60dB〜4dB。ポップ雑音やクリック雑音を低減するスイッチ機能を用意した。SN比は100dB(利得
が0dBのとき)、PSRR(電源電圧変動除去比)は100dB(217Hzのとき)、THD+N(高調波歪み+雑音)は0.006%
(1kHzのとき)である。電源電圧範囲は2.3V〜4.8V。実装面積は1.65mmx1.65mm。
すでにサンプル出荷を開始している。1000個以上購入時の参考単価は、0.95ドルである。
http://www.eetimes.jp/news/3819