東京ドームに快音が響く。坂本がフリー打撃で痛烈なライナーを連発。自身3度目の開幕スタメンにも気負いはない。
「いい(気持ちの)高ぶりがあって楽しみ。昨年の途中からずっと1番を打って少しは経験がありますし、最初に打席に
立てることを誇りに思っています」
進化を目指す坂本が狙うのは開幕戦アーチだ。「意識して打てるもんじゃないですから」と謙遜(けんそん)するが、
不可能な話ではない。14日から20日のオープン戦6試合で5本塁打の固め打ち。体が投手寄りに突っ込み、タイミング
を崩される場面が目立ったが、原監督から「トップをしっかりつくって、クッといけ」というアドバイスで、状態は一変した。
開幕戦本塁打の球団最年少記録は、松井秀(現エンゼルス)の19歳9カ月。21歳3カ月の坂本が本塁打を
かっ飛ばせば、ゴジラに続く快挙だ。
「彼は高いハードルをおいても、あっという間に越えていくすばらしい選手。石の上にも3年という言葉がある。
(1軍で)3年目もクリアしてほしい」と原監督も期待を寄せている。
「(相手先発の石川の)ボール球に手を出さないようにしたい。積極的に、早いカウントから打っていきたいですね」
怖い物知らずが若さの特権。験担ぎを聞かれ「普通に韓国料理を食べてきます」と笑った21歳が、Vロードへの先陣を切る。(吉村大佑)
http://www.sanspo.com/baseball/news/100326/bsa1003260507001-n2.htm