仕事で必要な課題解決能力などを全国の学生が競う「社会人基礎力育成グランプリ」(経済産業省主催)の第3回大会の決勝が東京で開かれ、
全国53大学が参加した予選を勝ち抜いた8校の中から山形大工学部の学生と院生、教授計5人のグループが準グランプリに選ばれた。
メンバーの電気電子工学修士課程2年の白井良尚さんは「1位でなかったのは悔しいが、評価してもらえてうれしい」と喜んだ。【林奈緒美】
◇就活支援誌を発行 取材、企画からデザインまで
(1)前に踏み出す力(2)考え抜く力(3)チームで働く力−−の三つの力を、仕事に必要な「社会人基礎力」と経産省が定義。
大会では、大学の授業や社会的活動を通じて自分たちがどれだけ成長したかを約15分間で発表し競う。
山大チームのテーマは「学生の学生による学生のための就活支援出版社プロステップ」。
キャリア教育の授業を受けた学生たちが作った工学部生向け就職支援雑誌「就活の風」(年4回発行)を紹介した。
企画や取材、デザインすべてを学生が行い、東京までの安い交通手段や、就活中のストレス解消法を紹介した。表紙モデルは人気の女子学部生。
OB訪問の取材前はリハーサルもした。最初は、あいさつの仕方も分からなかったが、雑誌を作るうち、ビジネスマナーや発信力、想像力が養われたと発表した。
審査員は「就活雑誌を作るのが理系では珍しい」「キャリア教育の授業が生かされた」などと評価した。
他の4人は▽星孝さん(機能高分子工学科4年)▽佐田千佳さん(機能高分子工学修士課程1年)▽朝比奈孝明さん(電気電子工学科4年)
▽理工学研究科の志村勉教授(ものづくり技術経営学)。グランプリは流通科学大(神戸市)チームだった。
結城章夫学長は「人間として豊かに生きるための力が、評価された。よくやってくれた」とたたえた。
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20100325ddlk06040105000c.html