富士通<6702.T>が秋草直之・取締役相談役の取締役退任の方針を固めたことが24日、明らかになった。
同日の同社取締役会で決定する。複数の関係筋がロイターに明らかにした。
4月1日付で山本正己副社長が社長に昇格し、間塚道義会長兼社長が会長に専念する新体制が発足するのに伴って、
秋草氏は退任する方針だ。同社では、前社長の野副州旦氏と現経営陣との激しい対立が表面化しており、
一連の騒動にけじめをつける狙いもあるるとみられる。
富士通は昨年9月25日、野副氏の辞任理由を「病気療養」と公表したが、今月初旬に野副氏が辞任取り消しを要求したことが報道されると、
辞任理由を訂正。事実上の解任だったことを認め、野副氏を相談役から解任した。
一連の騒動で富士通は、企業統治や上場企業としての情報開示のあり方が問われていた。
秋草氏は1998年から社長を5年間務めた後、2003年に会長に就任。
08年には、野副氏の前任社長の黒川博昭氏(現相談役)が社長を退任して取締役を外れた際も、秋草氏は相談役として取締役に残っていた。野副氏に社長交代以降も、経営や人事に強い影響力を持っているとされる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100324-00000731-reu-bus_all