官民で 空き店舗再生
津山市中心部にある新地商店街。約10年前に閉店した銭湯「三好湯」が2009年12月下旬、
ライブハウスに生まれ変わり、好評を得ている。
名称は「ライブ処(どころ) High&Low(ハイ・アンド・ロー)」。経営者は市内のハワイアンバンドの仲間で、
同市小原の元トラック運転手の足立幸男さん(53)と、同市国分寺の元宝石店員、粉川誠三さん(63)で、
足立さんはギター、粉川さんはウクレレ奏者。2人の身長差が22センチあることと、
風呂に「入ろう」という語呂合わせで店名を付けた。
2人は「ライブハウスを持ち、津山を音楽の発信地に」という共通の夢を実現しようと、
市や津山商工会議所などでつくる「津山市空き店舗対策機構」の募集に応じた。
脱衣所約100平方メートルを改装してステージや客席(14席)を設け、「ゆ」の文字ののれん、番台を残す。
元銭湯ならではの〈音響効果〉が売りだ。同市林田、会社員小林哲也さん(38)は
「雰囲気がいい。商店街のにぎわいづくりにもつながるのでは」と期待する。
同機構は昨年2回、商店街の空き店舗への新規出店を募集した。店舗改装費など、資金の一部
(限度額200万円)を援助し、市はこの事業に約1260万円を予算化。16組が応募し、
意欲や事業計画などを考慮し「High&Low」やブティックなど6店を受け入れた。
市経済文化部の芦田長次次長(53)は「若い力が入ってくることで、中心市街地ににぎわいが戻れば」という。
しかし、市の2008年5月の調査では中心市街地の今津屋橋商店街で営業している店舗29店に対し、
27店が空き店舗だ。10年前、空き店舗は4店のみだった。市内を走る中国道津山インターチェンジ(IC)や
院庄ICの周辺に大型店などが集中。一方、中心市街地は人の流れが変わり、後継者難などに苦しんでいる。
同商店街で衣料品店「WING」を営む土居一夫さん(66)は
「ここで30年間やってきた。店が減っていくのは寂しいが、頑張るしかない」という。
(全文はソースで)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20100212-OYT8T01342.htm