南アW杯のマスコットのザクミ人形って、あまりかわいくないと思っていたけど…
「ザクミ」。6月に南アフリカで開幕するサッカー・ワールドカップ(W杯)のマスコットの愛称である。豹をあしらったこのマスコット人形が今、南アで評判が悪い。
「ザクミの人形って、あまりかわいくないと思っていたけれど…」
ある在留邦人の女性は、ぬいぐるみの布地に記された原産地を見て(やっぱり)と納得した。「メード・イン・チャイナ」−。
南アの人々が問題視するのも「中国」だ。「どうして中国で作る必要があるのか。南ア大会のマスコットなのだからここで作るべきではないか」(労働組合)
しかも、ザクミを作るために中国の工場で10代の子供らが酷使されているとしたら−。1月末、英紙のすっぱ抜きで、約500人の労働者が寒さにふるえながら連日、13時間労働に耐えている状況が明らかになった。
1日の賃金はわずか270円相当。2週間働かないと、自分たちが作るぬいぐるみを買えない計算だ。
南アの地元紙にはその後、「W杯はわが国民に利益をもたらすものではなかったのか…」「何たる恥辱…」との投書が相次いで掲載され、「不買」を呼びかける声さえ上がっている。
こうした「地元にカネが落ちない」「労働条件が劣悪だ」といった不満は実は、資源を求めて中国が進出を続けるアフリカに共通ともいえる声なのである。
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