2010年01月19日 (火) アジアを読む 「東南アジア アヘン増加 背景と課題」
先月、国連は、東南アジアでアヘンの生産が再び増加し始めていると警告しました。
アヘン撲滅が進められていたこの地域で、なぜ再び増加し始めているのか、その背景と課題を探ります。
(岩渕キャスター)
Q1.まず東南アジアでのアヘン生産の現状は?
(二村解説委員)
A1. 東南アジアの麻薬といいますと、タイ、ミャンマー、ラオスの国境地帯、ゴールデントライアングル・黄金の
三角地帯がアヘンの産地として世界的にも有名でしたが、厳しい取り締まりによって激減し、1998年からの
10年間で80%以上減りました。タイでは2000年、ラオスでは2005年にアヘン撲滅が宣言されました。
【国連会見】
ところが、バンコクの国連薬物犯罪事務所は、このほど、東南アジアがアヘンの生産拠点として復活する恐れが
あると警告しました。これがその報告書ですが、ケシの栽培面積とアヘンの生産量が、ミャンマーとラオスでこの数年
再び増加する兆しを見せ始めているということです。
解説委員室ブログ:NHKブログ | アジアクロスロード「アジアを読む」 | アジアを読む 「東南アジア アヘン増加 背景と課題」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/600/34321.html 【V:ケシ畑/実を削る男】
また地方の軍閥にとってもアヘンは武器購入の資金源であり、政府高官ですら麻薬取引への関与が
指摘されているくらいです。農家にとってもケシの栽培から得られる収入は公務員の収入より10倍
多いとも言われ、主要な産業が育たず先の見えない不安定な情勢が続く限り、ケシの栽培、アヘンの
生産は完全にはなくならないでしょう。
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