小沢氏が4億円不記載了承…石川議員が供述
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、
逮捕された石川知裕衆院議員(36)(民主)が東京地検特捜部の調べに、土地購入前の2004年10月
下旬頃、土地代金に充てる現金4億円を同会の同年分の政治資金収支報告書に記載しない方針を
小沢氏に報告し、了承を得ていたと供述していることが、関係者の話で分かった。
特捜部は、収支報告書の虚偽記入容疑について、小沢氏が石川容疑者らと事前に共謀していた疑い
があるとみて、小沢氏自身の刑事責任追及を視野に捜査している。
関係者によると、石川容疑者は任意の事情聴取などでは小沢氏の関与を否定していたが、逮捕後の調べで、
土地購入前の04年10月下旬頃、小沢氏が用意した現金4億円を同年分の同会の収支報告書に記載しない
ことや、土地取得の登記を翌05年にずらすことを小沢氏に報告し、了承を得ていたなどと供述したという。
石川容疑者は、自身が虚偽の記入をしたことを認めており、動機については「小沢先生が大きいお金を持って
いることが分かると良くないので表に出さなかった」などと説明している。
特捜部は小沢氏が用意した4億円の原資の解明を続けている。中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県)の元幹部
らが04年10月中旬、石川容疑者に現金5000万円を渡したとの供述もあり、ゼネコンからの資金が原資の
一部になっている可能性もあると見ている。
小沢氏は石川容疑者の逮捕後、今回の事件について「形式的なミス。強制捜査は納得できない」と述べていた。
任意の事情聴取に応じる意向を特捜部に伝えているが、「自らの信念を通し、闘っていく」などと検察側との対決
姿勢を崩していない。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100120-OYT1T00628.htm