通常国会:開会 民主議員、表情硬く 小沢氏進退発言なし、口々に「団結を」
石川知裕衆院議員(36)ら小沢一郎民主党幹事長の元私設秘書、公設秘書3人が逮捕される緊迫の事態の中迎えた通常国会。
開会に先立ち、18日午前には国会内で民主党の参院議員総会が行われたが、小沢氏の進退を問うような発言はなし。
報道陣の問いかけに答えず足早に去る各議員の硬い表情は、今の民主党の苦悩を象徴するかのようだ。
総会が始まったのは午前9時半。冒頭、輿石東参院議員会長は
「16日の党大会で鳩山由紀夫代表と小沢幹事長が語った決意と覚悟を、
われわれ一人一人に置き換えて国会を乗り切らなければいけない。
政権交代が実現した今、夏の参院選では安定政権樹立を目指そう」と結束を呼び掛けた。
この後、数人の議員が意見を述べたが、事件について言及することがタブー視されているかのように、
一様に「一致団結して国会と参院選に臨もう」との内容に終始した。
総会終了後、部屋を出た議員らは、報道陣の問い掛けにも足を止めることはなく、ほとんどが口をつぐんだまま。
夏の参院選で改選を迎える木俣佳丈議員(愛知選挙区)は、厳しい表情のまま
「小沢幹事長の進退を問う意見はまったくなかったし、辞任の必要はない。参院選をがんばるだけだ」。
また別の女性議員は「一致団結して国会に臨み、予算を成立させたい」と述べたが、
小沢氏の進退については「ご本人が判断すること」と言葉を濁した。
参院議員総会に続き開かれた民主党衆院議員の代議士会でも、
事件に言及したのは「今国会を司法の場や、ワイドショーのようにしようという動きがあるかもしれない」
と述べた山岡賢次国対委員長のみ。
渦中の小沢氏は代議士会や正午からの本会議には姿を見せなかったが、午後1時からの開会式には出席した。
多くの議員が口を閉ざす中、渡部恒三元衆院副議長は、
「日本は法治国家なのだから、(聴取を受けて)潔白を明らかにすべきだ」と注文をつけた。【篠原成行、内橋寿明】
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100118dde041010045000c.html