【北京=矢板明夫】農民工(出稼ぎ労働者)の子弟にとって大学進学は遠い夢−。中国でこのほど農民工の子弟を対象に行ったアンケートで、
大学を目指して高校進学を選択した者が2割未満だったことが明らかになり、「貧富の差が固定化されてしまう」などと懸念する声があがっている。
アンケートを実施したのは中国中南部の武漢大学で、対象となったのは武漢市内の中学校に通う農民工の子弟300人余り。
この調査によれば、中学卒業後の進路として「技術を身につけたい」を理由に専門学校を選んだのが72%と一番多く、「大学に入りたい」として
一般高校を選んだのは18%。「早く収入がほしい」として働くと答えた者が10%だった。
中国の都市部の高校進学率は一般的に7割以上、大学進学率は4割前後といわれている。これと比べると農民工の子弟の進学率が極端に低いことは明らかだ。
インターネットの掲示板ではこの現象を「中国現代教育の失敗」と批判する意見がほとんどだ。「毛沢東時代は少なくとも教育は公平だった。
胡錦濤国家主席をはじめ今の中国の指導者のほとんどは貧しい家庭の出身だが、大学受験を通じて自分の運命を変えた。これからの子供はそれが
できなくなったことが悲しい」「奨学金制度を充実させ、教育現場の公平性を取り戻さなければ、中国の将来は暗い」などの意見が寄せられている。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/091228/chn0912280946002-n1.htm 依頼
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1261795528/330