W杯への秘密兵器、福岡大FW永井謙佑(20)が、日本代表入りした。日本協会は21日、アジア杯予選
イエメン戦(来年1月6日・サヌア)に臨む若手中心のメンバーを発表。年代別の日本代表で活躍し、
6月のユニバーシアードでは得点王にも輝いた「スピードスター」が、50メートル5秒8の快足を披露する。
永井をはじめ、東京FW平山相太(24)横浜FW渡辺千真(23)鹿島FW大迫勇也(19)ら13人が、
初のA代表入りを果たした。
大学選手権のため上京中の永井は、都内のグラウンドで日本代表への思いを口にした。「武器のスピードが
どこまで通用するか試してみたい」。23日の同2回戦(対中大、江戸川)を控えて「まずは次の試合に集中」と話したが、
「目標だった」A代表入りに気持ちは躍る。「代表選手たちのパスに合わせたい」と、MF陣のスルーパスに
飛び出す自分を早くもイメージした。
12年前に岡田ジャパンをW杯に導いた「野人」岡野(現JFL鳥取)と同じ50メートル5秒8を、大学1年時に記録した。
福岡大の乾監督は「今はもう少し速いはず。日本のサッカー選手で一番でしょう」と言う。岡田監督は「スピードある
FWを入れたかった」と選出理由を説明し「(4月のU−20候補合宿で)1度だけ見た。スピードは(鹿島FW)興梠と
同じぐらい」と期待。日本協会の原技術委員長も「ケタ違いのスピード」と絶賛した。
スピードだけでなく、得点能力も高い。父俊治さん(55)の仕事の関係で、3歳から5年間、ブラジルで過ごした。
ストリートで磨いた天性のセンスで、DFの裏に飛び出してからのシュートもうまい。今年6月のユニバーシアード対
ブラジル戦では、後半10分に交代出場してからハットトリックを達成。「自信になりました」と振り返った。
Jリーガー主体の日本代表で、大学生は流通経大DF山村と2人だけだが「別に緊張はない」。テレビで見る
A代表の印象を「前線が運動量を要求されて、きつそうですね」と、人ごとのように話した。「(乾)監督からは来年の
W杯を目指せと言われてます」。もちろん、FW争いに勝ち残り、南アフリカのピッチに立つつもりだ。
http://southafrica2010.nikkansports.com/news/p-sc-tp2-20091222-578343.html