35歳で未婚で年収300万円以下。そういう底辺の男は生きていて楽しいの? 幸せなの? 

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1 烏口(東京都)

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51tu70rzZmL._SL300_.jpg
http://news.ameba.jp/webhon/2009/12/53203.html
10年前より200万円も安くなった35歳の年収
 若い頃に思い描いていた「35歳」とは、どういう姿ですか? そう問われて本作に
登場する35歳の男性の一人がつぶやきます。
 「いまじゃ想像もつかないですけど、間違いなく結婚して、子どもがいて、普通の家庭
を築いているんだろうなと」。
 現在、この男性は埼玉県の職業訓練校に通いながら、再就職に向けて準備中。電気工事
士、ボイラー技士など彼が持つ資格は15個以上。どれも国家資格や都知事から与えられ
る正式な資格ばかり。それでも、就職先が決まりません。もともとトラック運転手として
働いていた彼は、ビル管理会社に転職。最終的に年収が300万円を切るようになり、再び
転職を考えました。付き合っていた女性もいましたが、年収を理由に結婚は断念。今も結
婚はしておらず、アパートで一人過ごす日々を送っています。

 「団塊ジュニア世代」と呼ばれる現代の35歳。
 10年前ならば、35歳といえば家庭を持ち、会社で責任あるポストを任され、社会を担
っていくはずの存在でした。それが現在では低所得化、未婚化、雇用の非正規化など、
不景気のあおりを正面から受けています。本書はNHK「あすの日本」プロジェクトとし
て放映された内容を再構築したもの。1万人の35歳のアンケートデータから浮き彫りに
なる、35歳の「現在」をリアルに伝えています。
 たとえば、年収。1997年には平均年収が500万〜600万円だったのが、現在は300万
円台。10年前よりも200万円は安くなっているのがわかります。35歳時点での出生率は
0.86、また正社員の69%の人が、会社に対して不安に思うことについて「収入が増えな
いのではないか」と回答しています。