裁判員裁判で猶予判決の男逮捕 保護観察中、窃盗容疑 川崎署
2009.12.18 20:08
川崎市内にある会社の寮に忍び込んで現金約3万円を盗んだとして、神奈川県警
川崎署は18日、窃盗容疑で、裁判員裁判で保護観察付き執行猶予判決を受けた後
に所在不明となっていた住所不定の無職、大場達也容疑者(21)を逮捕した。
同署の調べでは、大場容疑者は先月26日午後11時半ごろから翌朝5時半ごろに
かけ、川崎市川崎区内の建築会社の寮に忍び込み、同社社員の男性(37)の部屋か
ら現金約3万3000円を盗んだ疑いが持たれている。この建築会社で大場容疑者は
働く予定だったという。
大場容疑者は、川崎市にある元勤務先の社員寮の延焼火災をめぐる横浜地裁の裁
判員裁判で、懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役4年)の判決が確定した
が、10月8日の判決後、所在が不明になっていた。
裁判では、大場容疑者が、元勤務先の会社の社員寮の前にあったバイクのハンドル
に掛けられていたビニール傘に火を付け、寮に延焼させたとして現住建造物等放火罪
に問われた。
建物にまで延焼するという認識(未必の故意)の有無が争点となったが、判決では「延
焼の認識はなかった」と認定。罪名を建造物等以外放火に変更し、懲役3年、保護観
察付き執行猶予5年とした。