宮崎県って民放が2局しかないらしい。大変だな。

このエントリーをはてなブックマークに追加
1 指サック(栃木県)

宮崎県延岡市の郊外を走る

 宮崎県延岡市の郊外を走る路線バスに乗って、意外な光景を見た。停車場を動きだそうとしたバスが止まり、
運転手の青年が振り返る。青年はじっと後方に目をやっていたが、やがてバスを降りていくと、
屈託のない声が聞こえてきた。「おばあちゃ−ん、乗るかい」

 どっと乗り込んできた下校の児童たちとのやりとりにも感心した。
注意を呼び掛ける青年の快活な声を聞きながら、暖かな日が差し込む車内でゆるゆると身も心もほぐれてゆく。

 バス停のずっと手前でも手を挙げればバスは止まってくれたものさと故郷の話をしても
うそでしょうと笑われる。まあ半世紀近くも昔のことだが、セピア色の懐かしい光景が重なった。

 過疎地のバス路線が一つまた一つ姿を消していく。効率優先でなく、
数値化が難しい共生バスの力を測る物差しがあればいい。ポケット一つのゆとりを持てる幸せを思う。 (横尾和)

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/140052