甲州だるま:製作が最盛期−−甲府 /山梨
甲府市飯田5のだるま職人、乙黒武良夫さん(73)の作業場で、
武田信玄の顔がモチーフとされる伝統工芸「甲州だるま」の製作が最盛期を迎えている。
甲州だるまは顔の彫りが深く、鼻が高いのが特徴。乙黒さんは10代のころから、
だるま職人だった父武三さん(故人)の手伝いを始めた。
30年ほど前には県内にも同業者がいたが、今では乙黒さんただ一人という。
だるまは、木型に紙を張り付け、天日で1週間ほど乾かす。型を抜き、赤や白の塗料で色を付け、
ひげや口などを墨汁で描き込んでいく。完成までに20以上の工程が必要で、1個当たり20日ほどかかるという。
高さ約15〜60センチの大小計約1500個が作られ、2月3日に甲府市の柳町大神宮(同市中央4)などで開かれる
「大神宮祭」や、同月10、11日の南アルプス市の「十日市」などで1200〜3万5000円で販売される。
乙黒さんは「買ってくれた人が1年間無事に過ごせるように、と願いを込めながら作っています」と話していた。【山口香織】
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20091212ddlk19040134000c.html