宮城教育大美術科の学生5人が、仙台を代表する工芸品「玉虫塗」の製造販売元
「東北工芸製作所」の店舗(青葉区上杉3丁目)で、ショーウインドーの展示を担当した。
アートイベントの一環で、テーマは「伊達のクリスマス」。16日まで展示しており、伝統の
品を若い感性で見せている。
ウインドーには、伊達政宗のかぶとの前立てや空を舞うトナカイをつり下げた。
切り取った厚紙に同社の職人が金銀の漆を塗った作品だ。
内側の陳列展示では、玉虫塗の商品を活用。並べたはしの上に小皿を置き、その上に
サンタクロースの人形を乗せて、そりに見立てた。小さなタンスも、人形を並べておもちゃの
工場を表現。わんをポインセチアの鉢カバーに使うなど、全体をメルヘンチックに仕上げた。
「小学生の通学路沿いなので、子どもにも足を止めてもらえるようにした」と岡本茉莉さん(18)。
佐藤はなさん(19)も「漆器にも手ごろな物があると知った。親しみやすさを伝えたい」と言う。
今回の展示は、市内で講演会やアート展などを展開する「せんだいアートデザイン・ウイーク」
(5〜16日、実行委主催)の一環。東北工芸と交流がある宮教大の桂雅彦教授(54)が「学生に
実学の機会を与えてほしい」と依頼し、同社が快諾した。
東北工芸の佐浦みどり店長(40)は「社員には思い浮かばない見せ方で新鮮。漆器をはじめと
する伝統工芸のファン層拡大につながってほしい」と話している。
店の営業は午前10時〜午後6時。期間中は時間外でも通りからウインドーを見ることができる。
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