幼いころから体を大切に思う心を育てようと、公開講座「子どもと親の楽しい性のお話し」が
富山市内で開かれた。講師は思春期の問題をテーマに講演会や電話相談などを行う
ボランティア団体「ハートブレイク」(大阪府吹田市)の黒瀬清隆さん、久美子さん夫妻。
楽しみながら体の不思議を教える同講座を取材した。
女性の心と体の健康を考えるNPO「ハッピーウーマンプロジェクト(HWP)」(小林涼子代表)が
昨年から実施。先月28日の講座には2〜9歳の子どもとその親計23人が参加した。
黒瀬さん夫妻は、久美子さんが保健師だった経歴を生かし、心、体、性などに悩む
思春期の子どもたちをバックアップしようと95年に設立。電話相談や講座などの活動を続けている。
この日は、布で作った模型や絵などを使い、男女の体の違いなどを説明。
受精卵と同じ大きさの砂粒や、さまざまな月齢の胎児のぬいぐるみなどを見せながら、
人間の生命の不思議を話した。親たちには「性教育は子育ての中にもたくさんある。
普段から意識を持つだけでずいぶん違います」と早い時期からの性教育の必要性を呼びかけた。
最後には、親から子へ出産時の思い出などを語って聞かせる場が設けられた。
子どもたちは親の話に驚いたり感心したりとさまざまな表情を見せていた。
小学1年の男の子とともに参加した富山市の女性(35)は「自分の生理のことを説明した方が
いいのか迷っていましたが、きちんと伝えるべきだと感じました」と話していた。
小林代表は「性教育は生きるための教育。『男女の体は違いがあって当たり前』という
意識が小さい時から身に付くようになってほしい」と話しており、HWP自体も来年から
同様の取り組みを始めることにしている。
http://mainichi.jp/area/toyama/news/20091210ddlk16100648000c.html