乃木坂で隈研吾展「Kengo Kuma Studies in Organic」

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1 エバポレーター(三重県)

 建築家、隈研吾の最新プロジェクトを集めた展覧会「Kengo Kuma Studies in Organic」が、東京・乃木坂の「ギャラリー・間」で開催されている。

 1954年生まれの建築家、隈研吾は、バブルが崩壊し、ポストモダン建築がその輝きを失った1990年代、いち早く「単なるオブジェクトとしての建築」に大きな疑問を抱き、「建築の消去」という大胆なコンセプトを自らのテーマに、活躍のフィールドを広げてきた。
 建築に対する深い洞察はその後、藁、和紙、石といった自然素材の活用や、羽根板を水平に並べて取り付ける“ルーバー”、“孔(ポーラス)”など、建築を構成するモチーフにさまざまな形で現れ、
2000年代以降、活動の場を海外に広げてからは、さらに多彩な要素を自らの設計に取り入れている。

 ここ数年の代表作としては東京ミッドタウンの「サントリー美術館」(2007)、朝日放送新社屋(2008)、根津美術館(改装、2009)、そして無印良品の手がけるコンセプトハウス「窓の家」の監修などが挙げられ、いずれも大きな注目を集めてきた。

 そんな隈研吾の最新プロジェクトを一望できる貴重な機会が、今回の「Kengo Kuma Studies in Organic」。
 会場には数多くのスタディ模型やサンプルが展示され、ドローイングや写真だけではなかな全容に迫ることの難しい建築を、三次元的な視点で目にしながら体験することができる。

 中でも現在進行形のプロジェクト、「グラナダ・パフォーミング・アーツ・センター」(スペイン、2013年竣工予定)、「ブザンソン芸術文化センター」(フランス、2011年竣工予定)については、1/25という大型模型で展示されている。

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