奨学金返還延滞 84%が年収300万未満 派遣、アルバイト、無職で全体の半数
学生時代の奨学金返還延滞 84%が年収300万円未満 (12/07 07:01)
学生時代に利用した奨学金の返還を延滞している社会人のうち、84%は年収300万円未満であることが、
独立行政法人・日本学生支援機構(横浜市)の調査で分かった。延滞者のうち正社員は31%にすぎず、低所得から返還できないケースが多いようだ。
調査は延滞者の現状を把握しようと、2007年12月に実施し、6カ月以上の滞納者7250人が回答した。
延滞者のうち、年収が「100万円未満」が37%と最多。「100万円以上〜200万円未満」が29%、「200万円以上〜300万円未満」は18%だった。
卒業後の就職は、派遣社員やアルバイトが36%と最も多く、無職も16%いた。
延滞する理由(複数回答)は、「本人の低所得」が41%でトップ。「親の経済困難」が37%と続き
経済的な理由を挙げる人が多かった。「本人の失業・無職」も20%いた。
同機構の奨学金は学生の3人に1人が利用しており、卒業して最長20年かけて、返還する仕組み。
08年度の未返済額は過去最多の723億円に上った。景気悪化に伴う賃下げや雇用情勢の悪化が背景にあるとみられる。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/education/204081.html