世界の警察アメリカですら見つけられないビンラディン 国防長官「わからん」
【ワシントン=望月洋嗣】
ゲーツ米国防長官は6日放送の米ABCテレビの番組で、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の潜伏場所について、
米政府が把握していないことを明らかにした。行方についての情報を最後につかんでから「数年になる」とし、アフガニスタン戦争の最大の目的であるアルカイダ撲滅の難航をうかがわせた。
ゲーツ長官は「実際のところ、我々はビンラディン(容疑者)がどこにいるか分からない。知っていたら捕まえる」などと述べた。
ビンラディン容疑者がアフガンに潜伏しているとする最近の情報についても否定した。
アフガンへの米軍3万人増派を含む新戦略をオバマ大統領が発表したことを受け、ゲーツ長官はこの日、
米3大ネットワークの番組に相次いで出演。オバマ大統領が駐留米軍の撤退開始時期とした2011年7月について、
「アフガン各地での治安維持の責任をアフガン政府に移譲し始める時期だ」と修正。
「アフガンには長期的に支援を続けるが、関係のあり方は11年7月から変わり始めるということだ」とも述べた。
オバマ氏は、9年目に入ったアフガン戦争からの出口戦略を求める世論に配慮して、撤退開始時期を示した経緯があるが、
「撤兵開始の表明は敵に有利に働く」などとする批判が出ている。
http://www.asahi.com/international/update/1206/TKY200912060245.html