>>862 ■対内債務でもデフォルトはある
◆米国の大物経済学者が警鐘! 「世界経済危機の第二波が近づいている」
http://diamond.jp/series/dol_report/10022/ 大国も、通貨価値の引き下げなどを通じて、事実上のデフォルトに追い込まれた過去を持つ。
たとえば、米国は1933年に、ドルの価値を金1オンス当たり21ドルから同35ドルに引き下げた。1970年代にも高インフレによって債務負担を圧縮している。
政府はデフォルトではないというだろうが、一方的に通貨価値を下げることは、債権者からみれば、債務の不履行に等しい。
ちなみに、日本も過去に何度かデフォルトしている。
著書でそう言及したところ、ある日本政府高官から「日本はデフォルトしていない」と訂正を求められたが、データを示したら納得してくれた
(たとえば、1946年、預貯金はいったん封鎖され、封鎖預金からの払い戻しは新円で、限度は世帯員1人について100円とされた)。
デフォルトというと、対外債務ばかりを想像しがちだが、対内債務のこの種のデフォルトまで含めて考えれば、大国の債務不履行はあり得ないとは断言できない。
◆先進国でも政府のデフォルトは起こりうる 池田信夫 blog
ロゴフが、欧米の金融危機対策によって大幅に増えた財政赤字が、今後の世界経済の最大の重荷になるだろうと論じている。
[…]金融危機のあとに財政危機が来るのは歴史の法則に近いという。今後は、新興国でデフォルトの危惧があるばかりでなく、先進国にもリスクがある。
[…]日本などは、むしろ増税し、かつ支出を減らし、よりバランスの取れた予算を組むべきだ。
[…]日本の財政赤字は突出しており、今後の世界経済の不安定化要因になる。
同誌もマイルドなインフレによる「緩慢なデフォルト」を推奨しているが、人工的にインフレを起こすのは困難だ。
それは金融政策だけでは無理で、経済が完全雇用レベルに達して資金需要が出てこなければ、インフレ期待は起こらない。
あとは歳出削減か増税だが、前者の余地は小さい。
各国が数十%の歳出削減に成功したのは戦争の直後だけで、これによって財政を再建しようというのは夢物語である。
増税も政治的に困難で、「大きな政府」になって成長率を減速させるおそれがある。
結局、成長率を高めて歳入を増やすことが、もっとも望ましい財政再建策なのだ。