全日空が所有するボーイング777のうち3機が、非常用酸素マスクのチューブが絡まり乗客の手元まで落下しない状態で
約2600回飛行していたことが分かり、国土交通省は30日、同社を厳重注意した。
全日空によると、大掛かりに実施する「重整備」を委託していたシンガポールの整備会社SASCOの整備ミスが原因。
全日空の整備規定に違反しており、全日空は「委託先から受け取った後の検査態勢を見直す」としている。
24日、同社の規定で国交省の検査官が同乗して実施する飛行試験で、1機から6個のマスクが正常に落下しなかったため、
この機体と同じ昨年6〜7月にSASCOで整備した10機を再検査。3機の計1863個のうち約22%に当たる411個が不適切と判明した。
酸素マスクは客席上部に2〜3個まとめて、ゴムチューブの部分を巻いた状態で収納。
機内の気圧が下がるなど緊急時に上部のふたが開き、乗客の手元まで落ちてくる。
411個は、口に当てるカップにチューブを巻いていたため引っ掛かって正常に落下せず、座席を立たないと取れない状態だった。
2009/11/30 17:32 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009113001000601.html