何が坂の上の雲だ!視聴者バカにしやがってよぉぉぉ!渡辺謙が主演しろオラァァァ!

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1 バールのようなもの(アラバマ州)

「鳴り物入り」とはこういうことをいうのだろう。読者の皆さんはご覧になっただろうか。
司馬遼太郎さんの小説「坂の上の雲」のテレビドラマ化だ▲
 秋山好古、真之兄弟や正岡子規が登場するとあって、松山市は放映日の周知に殊のほか熱心だった。
視聴を呼びかける教育長名の文書を、児童生徒を通じて配布する念のいれよう。
押しつける意図はないのだろうが、不快に思う保護者はいよう▲
 「竜馬がゆく」と出あったのは40年以上も昔。中学生のころ、兄の本棚から拝借したものだった。
作品の「竜馬」に魅了され、一気に全5巻を読み終えた。今では龍馬ファンという言葉が定着している。
司馬さんの功績の一つといえよう▲
 司馬さんは坂本龍馬を全国区にした。今回のドラマ化が、秋山兄弟や子規の全国的な評価につながればと願う。
ただ若干の懸念がなくはない。「竜馬」と同じように司馬さんの真之像や子規像が、一般化してしまうことだ▲
 もちろん著者には何の責任もない。「坂の上の雲」はあくまで小説である。読むか否かは単純に好き、
嫌いの問題。強制されるものではない。ましてやイメージを押しつけたり、政治的に利用したりするのはもってのほかだ▲
 この際、「鳴り物」の一つに日清・日露戦争前後の歴史の勉強を加えよう。
司馬さんとは違った、新たな歴史像を結ぶことができるかもしれない。
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/chijiku/ren018200911303548.html