平均84歳の合唱団、初のXマスコンサート
横浜市戸塚区川上町の老人ホーム「ケアハウスゆうあい」の入居者26人でつくる
平均年齢84歳の高齢者合唱団が来月5日、クリスマスコンサートを開き、男女混声の2部合唱を初めて披露する。
猛練習でのどと表現力を鍛え、聞かせるレベルまで達したという。
本番まで残りわずかと迫り、団員は「美しいハーモニーを披露したい」と練習に力を入れている。
合唱団の名称は「ゆうあい合唱団」で5年前に女性約20人で結成した。
最年少69歳、最年長93歳という団員の大半は初心者で、最初は正しい音程で歌うことも難しかった。
しかし、同ホームの入居者の一人で元東京混声合唱団員の倉内和子さん(76)から
「高齢者という理由で妥協はしない」と熱血指導を受けた。
さらに、倉内さんがピアノを演奏しながら歌ったメロディーをテープに録音し、
団員がそれを聞きながら大きな声で歌う練習を繰り返した。努力は実を結び、団員の奏でるハーモニーは、ようやくひとつに、響くようになった。
最年長の菊池静枝さん(93)は「最初は高齢の自分が参加して迷惑をかけると思っていたが、
今ではみんなと歌うのがとにかく楽しい」と笑顔を見せる。
去年10月には、男性の入居者6人も新たに加わり、今回のコンサートでは、
初めて男女の2部合唱を披露することになった。今年10月からは週1回の合同練習を週2回に増やし、テノールやソプラノなど4パートごとの自主練習も行っている。
テノールを担当している矢崎武俊さん(71)は「倉内さんは、私たちに合唱という生きる上での活力を教えてくれた」
と話し、倉内さんも「年齢に関係なく人間は成長できるということをみんなから教わった」と語る。
当日は同ホームで童謡「夕焼け小焼け」など計7曲を2部合唱で披露するほか、
入居者の家族ら会場を訪れた観客全員とともにクリスマスソング「きよしこの夜」など計12曲を歌う。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091129-OYT1T00016.htm