ドラッグ、自転車を嗜むエリートにマナーを叩き込め

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1 平天(福島県)

 京都大は、学生の相次ぐ薬物事件などを受けて、新入生を対象に法令順守などを
教える初年次教育を2010年度から実施する方針を固めた。

 これまで教員の間では「学生はもう大人。そこまでやる必要はない」との意見が
多数派だったが、次第に危機感が広がったためで、交通マナーを教える講義も予定
されている。自由の学風、自学自習の伝統で知られた京大の〈方向転換〉は、
大学全入時代を迎えた大学の役割変化を象徴するものとして注目されそうだ。

 京大では数年前から、学部単位で、向学の心構えなどを教える初年次教育を実施
していた。しかし、学習意欲のない学生が目立つようになった上、今年は2人の学生が
大麻、覚せい剤を所持したとして逮捕された。

 このため大学側は、「人間としての基礎的な教育」に重点を移し、全学共通カリキュラムと
することを決定。教育・研究の質の向上などを目指し、2010年度からの6年間を期間
とする「中期目標・中期計画」に盛り込むことにした。

 法令順守については、薬物の危険性を科学的に解説するビデオを見せるほか、過去の
学生による事件を例に人権の大切さなどを教える。スピードを出して歩道を走るなど、
大学周辺で苦情の多い自転車のマナーについても教育する。

 さらに、自分の将来像をイメージさせるキャリア教育や、カルト集団、自殺願望への対処方法などのメンタルヘルス教育も行う。

 西村周三副学長は「法令順守などは当然のことで、あえて大学で教えるかどうかは
悩ましいところだが、入学直後は非常に重要な時期だと考え、実施に踏み切る」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091121-OYT1T00594.htm

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