↑↑↓↓ スレ立て依頼所 ←→←→

このエントリーをはてなブックマークに追加
421 スパナ(愛知県)
カンボジアでは1万6000人を殺しても死刑にならない

 【バンコク=田原徳容】1970年代のカンボジアで大量虐殺に関与したポル・ポト政権元幹部を裁く特別法廷で、
人道に対する罪などに問われた政治犯収容施設「ツールスレン尋問センター」元所長のカン・ケ・イウ被告(67)の
最終弁論が23日に始まり、裁判は結審する。
元幹部として初めて罪を認め、遺族らに謝罪した被告への求刑が注目される。

 検察官の論告求刑が24日、被告弁護団と被告自身の弁論・反論が25〜26日に予定されている。
最高刑は終身刑で、判決は来年2〜4月になる見通しだ。2審制のため控訴できる。

 被告はプノンペンの同センターで約1万6000人を拷問の上、死なせたなどとして三つの罪で起訴された。
3月末に本格審理が始まり、約8か月、72回に及ぶ公判では「女性や子供を含む罪のない人々を苦しめた
過去を思い出すと、非常に動揺する」と語り、許しを請う言葉を繰り返した。

 ただ、「虐殺の時代に人を殺す役割を担っただけだ」とポト派ナンバー2のヌオン・チア元人民代表議会議長(83)ら
上層部の指示に従ったことを強調するなど、刑の軽減を意識した発言も目立った。

 公判では、遺族や被害者らが証言できる裁判参加システムも導入され、93人が罪を償うよう求めた。
傍聴してきた民間活動団体(NGO)「カンボジア司法活動」のロン・パンヤブット氏は「被告が罪を認めて
協力的な姿勢を示し、裁判が迅速に進んだ点は評価できる。厳正な司法判断を期待したい」と語った。

 一方、拘束中のヌオン・チア氏ら元幹部4人は容疑を否認しており、まだ起訴されていない。
起訴の判断は早くても来年半ばになるとの見通しだが、起訴への異議申し立てなどで公判開始を遅らせる
戦術に出るとの見方が強い。

 検察側はさらに、別の幹部ら5人の訴追を検討することも決めた。ただ、フン・セン政権や軍部にはポト派に
かかわった幹部もおり、問題を広げたくない政権側が、政治的な圧力で訴追阻止に動く可能性もある。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091123-OYT1T00339.htm