資生堂は18日、男性化粧品ブランド「ウーノ」から売り出したスプレー式整髪剤「フォグバー」が
発売から3カ月で340万本を出荷、約20億円を売り上げたと発表した。
当初の年間販売計画の240万本を1カ月で達成し、品切れ店舗が続出する状態という。
ウーノのシェアは38・8%に上昇し、マンダムの「ギャツビー」を首位の座から引きずり下ろした。
フォグバーは、霧状の液体を髪に吹き付け手ぐしなどで全体になじませて使う。
ワックスのように固まりすぎず自然な風合いが出て、乱れても簡単に直すことができるのが特長だ。
資生堂によると、最近はワックスをほとんど使わずに済む自然な髪形の男性が多いという。
同社はこうしたトレンドを把握して簡単に整髪できるスプレー式を投入することで、ヒットを呼び込んだ。
妻夫木聡さんら4人の人気若手俳優を起用して「さりげないかっこよさ」を前面に押し出し、
ユニークな演出で話題をさらった広告戦略もあたった。購入者の2〜3割は女性といい、幅広い支持も獲得した。
これに対し、マンダムはあくまでも「主流はワックス」と従来路線を貫く構えで、ギャツビーブランドの
ラインアップを強化する方針だ。中年男性向けブランド「ルシード」では、べとつきの少ないワックスで
利用率が低かった中高年層の取り込みを急いでいる。
調査会社のインテージによると、男性用整髪剤の市場規模はフォグバー発売以前の6カ月間、
前年同期比6%減と頭打ちだった。しかし、発売後3カ月間は同11・3%増と急拡大しており、
今後も両社の顧客獲得競争が市場の活性化につながりそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091118/biz0911181827027-n1.ht