♂♂♂ スレ立て依頼所 ♀♀♀

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25 ゆで卵(アラバマ州)
 科学 vs 宗教 

「ダ・ヴィンチ・コード」の主人公、宗教象徴学者ラングドンのシリーズ第2弾。
今回はバチカンがあるローマが舞台。教皇の逝去により新教皇選挙(コンクラーベ)が行われようとするとき、有力候補の枢機卿4人が誘拐された。
4人を1時間ごとに殺害すると犯人が予告。そこでラングドン(トム・ハンクス)がバチカンに招かれ、枢機卿救出のためにローマの街を走り回るというお話。

このシリーズの面白さは、キリスト教の歴史に隠された暗部に光を当て、それを驚くべき空想で壮大なフィクションにしているところにある。
今回はイルミナティという秘密結社が出てくる。18世紀にドイツの哲学者によって作られたグループが源で、理性中心主義を唱えている実在集団なのだが、
本作の中では、宗教によって弾圧された科学者の秘密結社として描かれ、宗教と科学の長い対立の歴史のウンチクが語られる。

だが、前作ほどウンチク話は壮大ではない。むしろ、隠された暗号を解きながら、誘拐された枢機卿の殺害される場所を探し回る、タイムリミット・サスペンスの色合いが濃い。
このセリフは、教会から枢機卿救出の追跡をジャマされたときに、ラングドンが叫んだ。祈ることより理論と行動で結果を求める、科学者たる彼の意志の言葉だ。
ストーリーテリングの巧さには感心、最後のどんでん返しも驚かされる。「ダ・ヴィンチ・コード」とは、また違った色合いの作品となっている。

http://www.zakzak.co.jp/entertainment/movie_music/news/20091116/mov0911161607001-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/movie_music/images/20091116/mov0911161607001-p1.jpg