行政刷新会議の仕分け作業で13日、次世代スーパーコンピューター開発計画について2010年度分の事業は「凍結」とされた。
12年に完成をめざして進めてきた開発が中断されれば米欧や中国などが開発を競うなか、
世界最高速の性能をめざす競争で出遅れは必至だ。スパコンを使う国内産業にも影響が及ぶ可能性がある。
米国でも政府が次世代スパコンの開発資金を負担。中国なども開発を急いでいる。
現在、日本最速のスパコンは世界22位。米国が1、2位を独占する。
日本は次世代の開発でトップ浮上をめざしていたが、計画が中断されればさらに引き離される見通し。
NECと日立製作所は業績低迷を理由に次世代スパコンの開発から5月に撤退している。
10年度の計画が凍結されれば、開発計画に唯一残った富士通にとっても戦略の再構築を迫られる可能性がある。
ネットワーク経由で多数のコンピューターを活用できる「クラウドコンピューティング」も台頭。
1台ですべてを担うスパコンの意義は今後、薄れるとの指摘もある。
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/tegakari.aspx?site=MARKET&genre=c3&id=AT2G13008%2013112009