拓銀の経営陣　実刑確定

旧拓銀の旧経営陣 実刑確定へ

１２年前、経営が破たんした旧拓銀＝北海道拓殖銀行の巨額の融資をめぐって銀行に損害を与えた罪に問われ、
１審で無罪、２審で逆転で実刑判決を受けた元頭取ら３人の裁判で、最高裁判所は、３人の上告を退け、２審の
実刑が確定することになりました。

平成９年に経営が破たんした旧拓銀をめぐっては、実質的に経営が破たんしていたリゾート開発会社に不正な
融資を続け、銀行におよそ８６億円の損害を与えたとして元頭取の山内宏被告（８２）と次の頭取だった河谷禎昌
被告（７４）、それに融資先の社長だった中村揚一被告（６９）の３人が特別背任の罪に問われました。１審は、融資を
続けたのは銀行のためだったとして全員に無罪を言い渡しましたが、２審は「経営責任を追及されるのを恐れ、回収の
見込みのない融資を続けた」と逆の判断を示し、山内元頭取と河谷元頭取にそれぞれ懲役２年６か月の実刑、中村
元社長に懲役１年６か月の実刑を言い渡していました。これについて最高裁判所第３小法廷の那須弘平裁判長は、
倒産状態の企業に対する無担保の融資について「客観性を持った再建計画があり、融資の判断が合理的な場合は
例外的に許される」という初めての判断を示しました。しかし、山内元頭取らについては「返済が期待できないばかりか、
新たな損害を発生させるおそれのある融資を行った」と指摘して１１日までに３人の上告を退ける決定をし、２審の実刑が
確定することになりました。旧拓銀の経営破たんをめぐっては、債権を引き継いだ整理回収機構が、旧経営陣１４人に
賠償を求めた裁判であわせて１０１億円の支払いを命じる判決が確定しています。

http://www.nhk.or.jp/news/k10013720991000.html#

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