少女の裸の画像をファイル交換ソフトで公開したとして、愛知県警が同県春日井市の会社員の男(25)ら10人を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)の疑いで10月末までに書類送検していたことがわかった。
捜査関係者が明らかにした。被害少女は1人の女子中学生で、男らは別の人物が撮影してインターネット上に流出させた画像をソフトを使って次々に入手し、公開していたという。
ソフトによる児童の被害は急増しており、県警は事態を深刻と判断。ほかにも画像を公開している人物がいるとみて、捜査を続けている。
特定のサーバーに画像を保存するホームページやネット掲示板とは違い、ファイル交換ソフトの場合、ソフトを導入した不特定多数のパソコンに連鎖的に画像が流出するため、回収は事実上不可能とされる。
捜査関係者によると、書類送検されたのは、全国の10〜50代の男。いずれも世界有数の利用者がいる「Cabos(カボス)」と呼ばれるファイル交換ソフトを使い、
日本人の中学生の少女を写した同じ画像をネット上から入手して自宅などのパソコンに保存。他人が閲覧できるように公開していた疑いがある。
カボスは、1人がパソコン内の特定の場所に画像などのファイルを保存することで、ネットワークでつながる他のソフト利用者も入手、保存できる仕組みになっているという。
少年課が5月、児童ポルノの捜査にカボスを導入したところ、この少女の画像を多数の利用者が保存、公開しているのを確認。
ネットへの接続履歴などから画像を入手していた人物を割り出す一方、少女の身元や撮影者を特定。撮影者は書類送検された10人とは別人で、画像は何らかの方法でネット上に流出し、カボスを通じて広まったという。
(つづく)