今年の米金融機関の経営破綻(はたん)が16日に計99社に達し、100社の大台が目前に迫った。
巨額の不良債権を抱えた貯蓄貸付組合(S&L)が次々に破綻した
「S&L危機」当時の1992年(179社)以来、17年ぶりの多さだ。
多くは不動産や建設向け融資の焦げ付きによるもので、今後も破綻は増えるとみられている。
預金を保護する基金も底をつきかけ、対応が急務となっている。
「引き継いだ融資の9割は焦げ付いていた」 9月に破綻した地方銀行、コーラス・バンク(イリノイ州シカゴ)の
預金や融資を引き継いだMBファイナンシャル・バンクのトム・フィッツギブン副社長は、融資の中身を見て驚いた。
不良債権の大半は建設業者向け融資だった。
米国では、地方銀行や中小金融機関の破綻が毎週のように起きている。
要因は、個人や企業による不動産取得やビル建設のための融資に肩入れし過ぎたことだ。
不動産バブルの崩壊や景気後退の直撃を受けた。
州別で最多の19社が破綻したジョージア州は、コカ・コーラやデルタ航空、CNNが本社を置く
州都アトランタへの州外からの人口流入が長く続き、住宅やマンションの建設ブームが起きた。
しかし、金融危機で急ブレーキがかかり、巨額の融資が焦げ付いたという。
米連邦預金保険公社(FDIC)は、経営に難点のある金融機関が6月末時点で416社あるとみており、
「金融機関の破綻数は、しばらく高水準にとどまる」(ベア総裁)との厳しい見方を示している。
一方、破綻の急増で、預金保護のための基金が足りなくなる恐れがあり、
FDICは金融機関に10〜12年の預金保険料として450億ドルを前払いさせる方針を決めるなど、苦肉の策を取っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091018-00000740-yom-bus_all 依頼スレ