動物の不思議さ 親子で見つけて 大阪・天王寺動物園元園長が観察ハンドブック
2009.10.18 01:47
天王寺動物園元園長、中川哲男さん(66)が、動物園での観察ポイントを紹介するハンドブック
「動物園わくわくワーク」を執筆、出版した。
動物の特徴を知らない親が増えていることから、子供から大人まで楽しめるよう、
塗り絵やクイズを盛り込んで専門的な知識を分かりやすく解説している。
中川さんは「親子でじっくり観察することで動物の不思議さや自然の大切さを体感してほしい」と話している。
筆者の中川さんは、天王寺動物園の獣医師で平成11年から16年までは園長を務めた。
ハンドブックは教育関連書出版のフォーラム・A(大阪市北区)が、
子供が楽しめる動物の本を作りたいと、中川さんに依頼した。
中川さんも園長時代から、子供たちが動物たちをきちんと観察できていないことが気になっていた。
絵日記に、4本足のニワトリを描く子供もいるといい、
「大人のペースに合わせ、次々とたくさんの動物を駆け足で見ていくため」と指摘し、協力を快諾した。
ハンドブックは26種を取り上げた。ホッキョクグマは、すべらず氷の上を歩くために、足の裏に毛が生えていること、
キリンは、高い場所の葉や枝を食べるために、舌が長いことなど、観察のポイントが盛り込まれた。
“自分で作る図鑑”として色を塗って、動物の絵を完成させるほか、
クイズなどで動物の特徴を紹介するなど楽しく読める工夫もしている。
動物園も最近は行動展示を取り入れるなど、動物の生態がより分かるような工夫が進んでいる。
中川さんは「動物園に足を運んで、鳴き声を聞いたり、においをかいだりしてほしい。
じっくり観察すると発見が必ずある」と話し、ハンドブックを動物の行動や表情に気付く一助にしてほしいと期待している。
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/osaka/091018/osk0910180148000-n1.htm