【映画批評】大川隆法製作総指揮「仏陀再誕」25点。この秋、きみもぼくも、悟りにチャレンジだ

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1 ノイズx(アラバマ州)

◆悟りにチャレンジ(25点)

 『仏陀再誕』は、この秋300万人の動員を目標とする、日本アニメーション期待の
超話題作である。

 女子高生、天河小夜子(声:小清水亜美)は、名物記者の金元にあこがれ、ジャ
ーナリストを目指している。ところがその金元が自殺して以来、彼女には霊のよう
なものが見えるように。一方、ある宗教団体の教祖は奇跡を連発、テレビで大人
気となるが……。

 子安武人や銀河万丈、三石琴乃といった実力派声優と、業界有数のVFXスタッ
フをそろえた、まさにジャパンアニメーションの総力を結集した超大作。エル・カン
ターレことブッダの生まれ変わり、大川隆法(幸福の科学)が製作総指揮として、
自らの大ベストセラーを息子の大川宏洋脚本でアニメ化したものである。

 「幸福の科学」といえば、先日衆院選にもチャレンジし、民主党にわずか及ばず
惜敗を喫したものの、これまで合計6本のアニメ映画を製作しており、その資金力、
企画力には定評がある。今回も、300万人もの動員をぶちあげ、興収ランキング
1位を狙う。国内では、角川が社運をかけた実写大作の「沈まぬ太陽」でさえ、組
織動員は50万人程度が限度とされている。いかにこの目標が物凄いかわかるだ
ろう。

 アニメーションとしては、とくに奇をてらわぬ、平凡な雰囲気の真面目な女子高
生ドラマ風に始まる。ミニスカートがよく似合う美少女ヒロインは、まっすぐな性格
で学校新聞の制作に精を出す。最近あまりうまく行ってない彼氏……というか元
彼がいて、時折カフェなどでさりげなく所属する教団へ勧誘してくるが、それなり
に充実した学園生活を送っているようだ。

http://www.cinemaonline.jp/review/geki/10060.html
>>2に続く