【カブール=酒井圭吾】 パキスタンの首都イスラマバード近郊ラワルピンディで10日、軍総司令部に武装集団が突入して激しい銃撃戦となり、軍の発表では兵士6人と武装集団の4人が死亡した。
AP通信などによると、武装集団のうち最大5人が軍の高官ら10〜15人を人質にして、
敷地内の建物に立てこもっている。同国のイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」が地元テレビに犯行声明を出した。
軍報道官によると、軍服を着て自動小銃や手投げ弾で武装した集団が同日昼、
司令部敷地内の軍本部から数百メートル離れた関連施設の検問所を襲撃し、銃撃戦となった。パキスタンでは、
軍が部族地域・南ワジリスタン地区への大規模な軍事作戦の準備を進めており、対抗してイスラム武装勢力によるテロが続発している。
軍の中枢部を狙った異例の事態に、国内では緊張が高まっている。