インドネシア・スマトラ島沖地震で、被災地である西スマトラ州パダン周辺の山間部の土砂崩れ被害が3日までに次々と確認されている。
集落全体が埋没、数百人が生き埋めとなるなど各地で大きな被害が出ている。
同国保健省当局者は2日夜、パダン近郊のパダン・パリアマン県で少なくとも3つの村が土砂崩れに襲われ、618人が行方不明と説明。
うち一つの村では約300人が一瞬でのみ込まれ、土砂が家々を埋め尽くしているという。
インドネシア赤十字社を中心とする調査団は2日、ヘリコプターでパダン周辺の山間部を調査。
土砂にのまれて周辺から孤立した村に降りたところ、被災住民らは「食料がない」「負傷したが治療を受けられない」などと訴えた。
現地入りしている日本赤十字社の五島三保子さんは「まったく孤立し、まだ政府の支援が入っていない地が他にもあるだろう」と述べ、
早急な調査の必要性を指摘した。
がれきや土砂の下に生き埋めになっている人数は依然不明。
政府は数千人の可能性を指摘するが、西スマトラ州当局者は2日、共同通信に対し1000人は上回らないだろうとの見方を示した。
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2009100302000232.html