鳩山由紀夫首相が代表を務める資金管理団体「友愛政経懇話会」の「故人献金」問題で、2008年の虚偽記載による
寄付者が全体の8割近い55人に上っていることが30日、総務省が公開した政治資金収支報告書で分かった。
鳩山氏は既に記者会見で、過去4年間にわたり虚偽記載が延べ193人分の計2177万8000円に上ったと公表しているが、
08年は最も虚偽の人数が多かった。
同懇話会の08年分収支報告書によると、「寄付の内訳」欄には鳩山氏ら延べ70人が名を連ね、うち55人が二重線で
削除されていた。虚偽記載は1人当たり2万4000〜40万円で、合計すると406万6000円。名前の記載義務のない
5万円以下の「その他の寄付」は2668万8500円と記され、少なく見積もっても534人分に上るが、訂正はなかった。
勝手に名前を使われた都内の不動産会社役員は、3万6000円を寄付したことになっていたものの、自民党を支持。
「22年前に今の家に引っ越した。(鳩山氏の)元私設秘書と付き合いがあったが、知っているのは昔の住所のはず」。
別の男性会社員は住所が都内の東大駒場キャンパスになっていたが、東大事務局は「確認できない」とした。
3万円を寄付したとされた都内の会社役員の女性は、米スタンフォード大時代からの知り合いで、
懇話会設立から03年まで毎年寄付したが、「書類が送られて来なくなったので献金しなくなった」と証言した。
鳩山氏が6月に会見した際、同席した弁護士は「(解雇された)秘書が、05年か少し前から毎年数十人ずつ
事実ではない記載をした、寄付のお願いを怠っていた、などと述べている」と明らかにした。(2009/09/30-17:10)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009093000762