150万票分に「不正疑惑」と、アフガン大統領選でEU
カブール(CNN) 今年8月20日に実施したアフガニスタン大統領選で、選挙オブザーバーを務めた欧州連合
(EU)は16日、約150万票分の投開票に不正行為があったとみられるとし、審査が必要との判断を示した。
このうち110万票がカルザイ現大統領の、約30万票がアブドラ前外相の、約9万2000票が
バシャルドスト元計画相の支持票となっている。選管が公表済みの約93%の中間集計ではカルザイ大統領が300万票超を獲得している。
EUが150万票分の正当性を疑問視する根拠は不明だが、大統領選の不正を調べる不服申し立て委員会も
選挙で使用された全投票室のかなりの部分で不正が行われた可能性があるとして再集計の必要性を指摘している。
これまでの集計結果では、カルザイ大統領が過半数を獲得しているとみられるが、これらの「疑惑票」が
再集計されれば、選挙結果に影響する可能性もある。また、最終確定結果の発表のさらなる延期も必至となる。
大統領選の投開票では、候補者同士が相手の不正行為を糾弾し合っており、選挙管理委員会はこれまで
20万票以上を集計から除外している。アブドラ前外相は、カルザイ氏の当選を認めないとまで言い切っている。
同選挙では、過半数を得票すれば当選するが、該当者がいなければ上位2人による決戦投票となる。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200909160025.html