ヒメナミキ荒らされる イノシシの仕業か
和歌山県串本町田原の田原湿地内にあるあぜで、県レッドデータブック絶滅危惧(きぐ)IB類のヒメナミキ(シソ科)がイノシシに荒らされたとみられる跡が見つかった。
京都大学フィールド科学教育研究センター紀伊大島実験所の梅本信也所長は「なにか手を打たなければ被害が拡大する」と懸念している。
同実験所が「古座川プロジェクト」の一環で、13日に湿地の植物調査をしていて発見した。
梅本所長によると、あぜはヒメナミキが群生していた場所で、2・5メートル×1メートルほどの広さが荒らされていた。
この湿地では3、4月にシカの食害があったが、イノシシの被害は初めてという。
ヒメナミキが目的ではなく、土の中の小動物を狙って掘り起こした際に、一緒に荒らされたとみられる。
梅本所長は「このままではまた被害を受ける上に、湿地にあるたくさんの希少植物もイノシシに荒らされてしまう。柵を設けるなど手を打たないといけない」と心配している。
紀伊民報
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=175302