党の「小沢支配」鮮明に=二重権力に現実味−鳩山新政権
民主党の鳩山由紀夫代表が5日、党執行部と国会の人事権を小沢一郎次期幹事長に
事実上一任したことで、同党の「小沢支配」が鮮明になった。
「鳩山新内閣」の閣僚人事は鳩山氏が主導するが、16日の首相指名選挙前に党や
国会の人事が先行すれば、閣僚候補が人材不足となる可能性もある。
首相官邸より党側の力が勝り、「二重権力」となる政権構造がより現実味を帯びてきた。
(中略)
菅氏周辺は「平野氏が官房長官では、小沢氏がいろいろ官邸に口を出してくるだろう」と不安を隠さない。
閣僚の人事権は鳩山氏が握り、主要閣僚の人選を進めているが、小沢氏に距離を置く
非小沢系議員は「今後、意中の人材を党側に取られて、結果的に小沢氏が閣僚人事も
左右する可能性がある」と懸念。これについて鳩山氏は記者団に、小沢氏が
「閣僚人事を待って(党人事を)決めたい」と語ったことを明かし、懸念の払しょくに努めた。
一方、小沢氏の側近議員らは党の人事権を小沢氏が掌握したことを歓迎。
「小沢支配」を批判する党内議員にも「こんなことで騒いだら(ポストに就けず)干上がるぞ」とけん制する。
党の実権を名実ともに小沢氏が握り、あるベテランは
「政府は鳩山氏、党は小沢氏という分担がはっきりした。まさに『二重権力』だ」とため息をついた。
(2009/09/05-21:15)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009090500294