24時間無人野菜販売所:安くて新鮮、人気 「ネットワーク化を」−−鳥羽 /三重
鳥羽市岩倉町の田園地帯に今年7月開設された「24時間無人野菜販売所」が、安くて新鮮と人気を集めている。
1皿100円の野菜は連日、30〜40皿がはける勢いだ。管理者の元市職員、河村和博さん(59)は
「喜ぶ購入者の笑顔を見て出品者に元気が出た。販売所のネットワーク化を図りたい」と意欲を燃やしている。
すだれで囲んだ1・6平方メートルほどの販売所には、河村さんたち地元の有志6人が持ち込んだ野菜が並ぶ。
オクラやキュウリ、ナス、イチジクなど夏野菜や果物がメーン。「無人販売所とはいえ、野菜が最もおいしい朝取りが
基本。文字通り産地直売システム」と、河村さんは説明する。
販売所は、近鉄加茂駅東側の河村さん所有の畑地に設けられている。付近に人家はないが、地元の住民やうわさを
聞きつけた市民らが買い求める。河村さんが趣味で釣り上げた魚が、クーラーボックスに入れられて並ぶことも
あるという。
河村さんは今春、農水商工関係課長を最後に退職した。畑地で野菜を栽培しており、
「自家消費や近所へのおすそ分け以外にも活用したい」と、手間がかからない無人販売所の設置を思いついた。
2週間に1回、市街地で開かれる朝市に出品している60〜70代の生産者にも呼びかけ、開設にこぎつけた。
月に3万〜4万円売り上げる人もおり、出品者の「やる気」を高めている。
河村さんは「市民に愛される名前を付けて、市内各地にネットワークを広げたい。もちろん品質の維持には
細心の注意を払いたい」と話している。【林一茂】
http://mainichi.jp/area/mie/news/20090905ddlk24040204000c.html