さらば戦中派 JR和田岬駅の木造駅舎解体
JR和田岬駅(神戸市兵庫区)の木造駅舎が老朽化に伴い、解体・撤去された。戦時中の建築で、都会にもかかわらず、
ローカル線の雰囲気が漂う質素な駅舎だった。当面、新たに建てる予定はないといい、往時の姿を懐かしむ声も出ている。
同駅は、JR神戸線の兵庫駅から分岐する支線・和田岬線(通称、2・7キロ)の終点。1890(明治23)年に貨物駅として開業し、
1911年に旅客駅になった。2001年には電化された。
現在の乗車人員は1日約5000人。電車は朝夕の混雑時しか運行していないが、平日は近くの三菱重工業や三菱電機などに
向かう通勤客らでごった返す。無人駅だが、以前は三菱重工社員が自社社員の改札をしたこともあるという。
取り壊された駅舎は1943年3月に完成。木造平屋建て、瓦ぶきの簡素な構造だった。JR西日本は、傷みが激しく維持管理にも
費用がかかることから解体を決め、8月に撤去した。ホームと駅舎の間にある花壇と桜の木は、地元の要望を受けて保存。新駅舎の
建設は「未定」としている。
通勤で20年間利用している神戸市須磨区の女性会社員(38)は「よく待ち合わせに使った。年代物の駅だったので、郷愁を感じます」と
惜しんでいた。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0002308916.shtml ホームだけになるってことか...