自分に正直で素直な表現者 YOKOHAMA本牧ジャズ祭の実行委員長松本 梨香さん
「自分の庭だと思っている」という横浜での仕事がこの2、3年多くなった。知人から実行委員長の
打診を受けた際にも「すんなり受け入れられた」という。子どものころから聴いていたジャズ。
「跳ねている感じ」が一番の魅力だと感じている。「固く考えず、好きなところだけを楽しんでほしい。
自由な恋愛みたいなもの」と評する。
伊勢佐木町のそばで生まれ、大衆演劇の座長だった父の舞台を見て「知らない人の心を動かすことをしたい」と
舞台女優の道を志す。しかし、病気を患ったことなどから、その道を断念。そこへ、仕事で知り合った俳優・
名古屋章さんから声の仕事を勧められ、アニメ「おそ松くん」のオーディションを受けて合格。
「チョロ松」役で声優デビュー。「『ちょっと風変わりな娘が来た』とかわいがってもらった」。アニメだけでなく、
映画の吹き替えや舞台も経験するなど、活動の幅が広がった。
アニメ「ポケットモンスター」のサトシ役は代表作。街中でポケモングッズを身に付ける子どもを見ると「喜んでいるのが
手に取るように分かる」と笑顔。病気の子どもからもらった「元気になった」との手紙には「奇跡を起こせる仕事をしている」と
実感。芸能生活25年。「背負うものが大きくなった」との言葉には「すべてができて表現者」という父の教えを
実践できているという自信が感じられる。
おなじみのマスコット「たねまる」の声も担当。たねまるの歌やグッズなどがもっと発展してほしいと願う。子どもの
ころから大の犬好き。今でも2匹の愛犬と一緒に根岸森林公園を散歩する。「最近、犬が『ごはん』って話すの」と笑う。
9月にはアニメ主題歌をカバーしたアルバムをリリース。「自分の曲を物語に合わせたミュージカルのようなものができれば」。
正直に、素直に生きることを信条とするハマっ子の進む道は大きく広がる。
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