名鉄パノラマカー、30日で終了。キモヲタが現れるので一般人は注意されたし
名古屋鉄道を象徴する列車として知られた「7000系パノラマカー」が30日、最後の運行をする。昨年末に
定期運行を引退してからも、ファンの要望などで20回を超える臨時運行をしてきたが、ついに見納めとなる。
多くのファンがカメラを手に別れを告げることになりそうだ。
最終回は、30日午後0時41分に名古屋線の豊明駅(愛知県)を出発。午後2時すぎに愛知県小坂井町の
伊奈駅で折り返し、同2時26分に同県岡崎市の本宿駅に到着する。230人分の乗車券には3千人の応募が
あったという。
「僕はパノラマカー」
こんな写真集を昨年出版した名古屋市守山区の土木設計技師、古池直之さん(48)は、
61年誕生のパノラマカーとほぼ同い年。赤い車体に、先頭から眺望を楽しめる日本初の「前面展望車」、
独特のメロディーの「ミュージックホーン」など、遊び心を感じさせる特急列車はあこがれだった。
年を重ねても、パノラマカーは各駅停車などとして現役を続けた。そんな姿に「僕は体が動かなくなったけど、
パノラマはがんばっているなあ」と、同年代の仲間のような気持ちを覚える。
パノラマカーを本格的に追いかけ、四季折々の風景とともにカメラに収めるようになったのは、約10年前からだ。
その数約6千枚。埋め立てや再開発で、今では見られない街並みも収められている。昨年12月に定期運行が終わり、
区切りがついた思いもあったが、「最後の走りを見送ろう」と、仕事の都合をつけて撮影に出かけた。30日も
沿線を歩いて撮影場所を探し、感謝の気持ちを込めてシャッターを切るつもりだ。
名鉄によると、運行を終えたパノラマカーは廃車となるが、岡崎市の名鉄舞木検査場には、誕生当時の
姿に復元された2両が保存されている。(山吉健太郎)
http://www.asahi.com/national/update/0829/NGY200908280025.html