県内で海水浴客らの事故が多発している。茨城海上保安部によると、七月一日から
八月二十一日までに発生した水難事故は十二件。亡くなった人の数は八人に上り
昨年より五人多い。このため、県警はパトロールを強化して、海水浴客に注意を
呼び掛けている。水難事故はなぜ増えているのか。原因を検証した。 (堀尾法道)
十八日に千葉県の男子中学生(14)が沖に流され、亡くなった神栖市の日川浜海水浴場。
同市によると、中学生は友達三人と海水浴場の範囲を示すブイを超えた遊泳禁止の水域を泳いでいた。
十四日に鉾田市の海水浴場で行方不明となった十九歳と二十七歳の男性も、事故に遭ったのは
「離岸流」という沖に向かう危険な波が発生しやすい遊泳禁止区域だった。二人はそれぞれ数人
の仲間と遊びに来ていた。
神栖市商工観光課の岩井久志課長(57)は「グループで遊びにくる若い人たちに、禁止区域
まで出て泳ぐ傾向がある」と話す。
「今年は海水浴客が例年よりだいぶ少ない」。鹿嶋市の下津海水浴場で海の家を営む石津文子さん
(63)は「沖の方に行ってしまっても、人の目が行き届かない」と話し、遊泳禁止区域で泳ぐ
若者たちに、注意の目が届いていないことを事故多発の要因に挙げる。
例年に比べて梅雨明けが遅く、八月に入っても天候不順が続いた。このため、下津海水浴場と同市の
平井海水浴場は、海水浴客が昨年に比べそれぞれ約一万五千人減少。日川浜海水浴場も昨年、期間中
の三十九日間に約三万三千八百人が訪れたが、今年は十八日までの三十六日間に約二万七百人と落ち込んでいる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20090823/CK2009082302000108.html