拉致問題を人権の視点から考えるシンポジウムが22日、横浜市の横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)で開かれ、
横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(76)と早紀江さん(73)が、「問題への関心を持ち続けてほしい」と市民ら約700人に訴えた。
横浜市が主催。横田夫妻と中央大法科大学院の横田洋三教授、国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の
土井香苗日本代表を招いてパネルディスカッション形式で行われた。
めぐみさん拉致事件について、国連人権小委員会委員を務めた経験をもつ横田氏は「国際刑事裁判所(オランダ・ハーグ)で裁かれる
人道に対する罪の一つ、強制失踪(しっそう)の事例にあてはまる」と重大な人権侵害との見解を示し、
土井氏も「世界中で拉致を実行し、家族に終わらない苦しみを与えている」と北朝鮮を非難した。
滋さんはこれまでの活動を振り返り「(解決のために)政府を動かすには、国民が感心を持ち続けてくれることが最大の力になる」。
早紀江さんも「30年以上も同胞を取り戻せないのはおかしい。全員が無事帰国するまで、どうか一緒にたたかってください」と呼びかけた。
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090822/kor0908221721003-n1.htm