クマに注意!! 目撃情報相次ぐ
2009年8月20日
県内でクマの目撃情報が増えている。夏は山でエサが取れず、人里に下りてくるためだ。十九日
も那須町で子グマが現れ、県は注意を呼び掛けている。
「突然で、肝を冷やしましたよ」と話すのは同町高久丙の河村尚幸さん(55)。
同日午前六時半ごろ、りんどう湖近くの四ツ川沿いを飼い犬と散歩中、河原の斜面を体長一メート
ルほどの子グマが駆け上がってきた。立ち向かおうとする犬を必死で呼び戻しながら「『近くに親グマ
がいるはず』と思い、全力でその場を離れました」と声を上ずらせた。
県自然環境課によると、八月は例年十〜二十頭を捕獲する最もクマが出没する時期。春の新芽や
秋のドングリなどのエサが取れない「端境期」であることが原因という。十四日には日光市の山林で
キノコ採りをしていた男性が親グマに襲われて軽傷を負った。
県の担当者は、「クマが襲ってくるのは身を守ろうとする防衛本能」といい、「クマに出くわさない工夫
が大事。鈴を持ったり複数で山に入るなど、人間の存在を相手に知らせることが必要です」と話している。
(小倉貞俊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20090820/CK2009082002000053.html