政府案なら7・7万円、民主案は36万円の負担増 温暖化対策で経産省が試算
経済産業省は5日開いた総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)需給部会で、
温室効果ガスの排出を「2020(平成32)年までに05年比15%削減する」との政府の中期目標について、
1世帯あたり年7万7千円の負担増が伴うとの試算を提示した。
同時に、政府以上に厳しい民主党の目標について、36万円もの負担増になるとの試算も示した。
背景には、民主党の政策の問題点をあぶり出そうという思惑もありそうで、衆院選でも大きな論点となりそうだ。
「一般では受け入れられないおそろしい数字だ」
この日の部会では、7万7千円の負担増について、消費者団体代表の委員からこんな声があがった。
主な負担増の内訳は、省エネ投資の負担増で企業業績が悪化することに伴う家計の可処分所得の目減り分約4万円と、
太陽光発電などコストの高い再生可能エネルギーの導入拡大に伴う光熱費増の約3万円。
国全体でみても、政府目標の達成のためには、エコカーの普及に12兆円、
太陽光発電の導入拡大に8兆円などと、主要な施策だけでも計49兆円が必要になるとしている。
これは平成21年度当初予算の一般歳出額に匹敵する水準で、部会では達成困難との声が続出したが、
さらに衝撃的だったのが民主党の政策に対する試算結果だった。
民主党の目標は、政府目標の2倍に相当する「1990年比25%削減(05年比30%削減)」だが、
部会で提示された家計の負担増は、可処分所得の目減り分22万円、光熱費の増加額分14万円の計36万円というもの。
さらに、産業活動を抑えて生産量を減らすことも必要だと指摘した。
つづく
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090805/plc0908052208008-n2.htm